ネットショップ(ECサイト)を作るための5つの方法

ネットショップ(ECサイト)を作るための5つの方法

ネットショップ(ECサイト) を開設するには様々な方法があり、あなたのお店にとってどれが適しているのかをまずは調査しなくてはいけません。

気軽に始めたいのか、凝ったネットショップを作りたいのか、予算はどのぐらいで考えているのか・・
そういったことを踏まえて構築方法を選びましょう。


モール型

代表的なところで「楽天」や「Amazon」がこれに該当します。
モール(商店街)のような場所の中に「出店」というかたちでネットショップ(ECサイト)を開設できます。

モール型

◇メリット

かんたんにサイトが開設できる

いちからサイトを作る必要がなく、出店のためのサイト構築や各種ツールはモール側が 用意してくれているケースがほとんどですので、専門的なネットの知識はそこまで必要としません。
そのため、ネットショップを始めようと思ってから出店するまで時間はあまりかかりません。

集客力が高い

モール自身の知名度により、知らないお店だからと敬遠されることも少ないため、集客力があります。
モールの「審査」を通ったお店ということで、初めてのお客様も抵抗が少なく、 すぐに売上に繋がりやすいという特徴があります。
また、モール側で定期的にキャンペーンや季節イベントを企画してくれたりするので、販促も頼りに出来ます。

◇デメリット

お客様が多店舗へ流れてしまう可能性あり

モールの特長でもありますが、あなたの「お店」で買いたいのではなく、 「買いたいもの」を探していくつかヒットしたお店の中から選ぶというスタイルが主流です。
また、購入したお客様はモールで買ったという意識が強く、あなたのショップの名前を 覚えていないことも・・

カスタマイズ性(自由度)が低い

いわゆる「痒い所に手が届かない」という状況に陥りやすいです。
モール側の用意したデザインや機能の範囲内でしかネットショップが作れないため、 お店を長く続けているほど自分のお店をこうしたい・ああしたいという欲が出てくるものですが、 多くのネットショップが集まるモールの性質上、簡単には要望が通らないことが大半です。

すべてはモール元の会社次第

モール側がメンテナンスや障害があれば、その影響が直撃となります。
また、出店するにしてもモールの規約・審査に左右されますし、 モールによっては、売上に応じたロイヤリティが発生します。
そのため想定より売上が上がらないケースも。


パッケージ型

ネットショップ(ECサイト)を構築するために必要なもの一式を、 パッケージ(包括)したソフトウェア・システムを「購入」して利用します。
国内シェア率が高い「ecbeing」やオープンソースで有名な「ec-cube」を利用した「EC-Orange」などがあります。

パッケージ型

◇メリット

カスタマイズ性・拡張性が高い

構築に必要な機能がたくさん盛り込まれていて、機能の追加もできるので自由度の高い柔軟なサイト構築がでることが特徴です。
あなたのお店に合わせてカスタマイズするので理想通りのネットショップを作れます。

大手企業の実績が多く安心の容量

中規模~大手企業向けとあって高負荷・大容量に耐えられるメリットがあります。
アクセス集中が発生しやすい商材を取り扱っていたり、多くの集客が見込めるショップであれば おすすめの構築手段です。

◇デメリット

初期コストが高い

パッケージ型は初期の導入コストが高いため、収益を見込める会社でないと厳しいケースが多いです。
サーバーを別途用意するなど、パッケージ製品以外のコストも考えなくてはいけません。

システムの老朽化

購入するパッケージ型は、数年経つとパッケージのECシステムの老朽化が起ります。
改めてお金をかけて改修をしなければならず、長期ショップ運営で採算がとれるかが厳しいポイントになりそうです。

【余談】
パッケージ型の中でも「クラウド型」も増えてきています。
クラウド型は定期的に機能のアップデートを実施するため、老朽化の心配がなく
パッケージ型のデメリットをカバーすることができます。
ただしお値段も従来のパッケージ型よりは割増しなことが多いです。


ASP型

ASP(アプリケーションサービスプロバイダ)は、ネットショップ(ECサイト)を構築するために必要なものはウェブ上に置いてあり、その機能やサービスを「レンタル」する方式になります。

ASP型

◇メリット

コストパフォーマンスが良い

レンタルなので月額費用がかかりますが、トータルのコストでは断然安い構築方法です。
また、必要な機能だけレンタルできるプランがあるのでより安く導入できます。
機能も充実していることが多いので、独自機能性をそこまで必要としない大手ネットショップサイトはASP型を利用していることも。
利用料が明示されているASPサイトがほとんどなので、検討しやすいです。

導入・運営が楽

既存のECシステムを「レンタル」するので、個別に開発する必要がなく、 パッケージ型のように見積もり等がない定価料金のケースがほとんどなので、 ネットショップを短期で開設が可能です。
また、機能の改修やアップデートなどの保守やセキュリティはASP側が行うので、 ネットショップ初心者や気軽に導入したい人には特に向いています。

◇デメリット

導入・運営が楽

提供する機能をこうしてほしい、等の要望は基本的には受付けてもらえず 個別でのカスタマイズはできない場合がほとんどです。
様々なショップに利用してもらいやすいよう汎用的な造りになっているためです。
必要最低限の機能だけレンタルし、あとは自作するのであればカスタマイズ性は
保つことができますが、その場合はあなたにサイト構築スキルが必要になります。

制限が多い

商品登録数やサーバ容量の制限、外部連携できるところの制限など、利用にあたっていくつか制限が発生します。
また、共有サーバ―だと、どこかのお店で発生した高負荷の影響を受けるなんてことも。
大規模ネットショップには厳しい場合があります。


フルスクラッチ型

サイト構築を1から全てオリジナルで作成する方式です。

フルスクラッチ型

◇メリット

カスタマイズ性・自由性が圧倒的に高い

完全オリジナルのサイト構築となるので、独自の機能やEC以外の特性を付加するなど、 特殊な販売形式のネットショップの作成が可能。
何の制限もないので、思った通りのネットショップサイトを作ることができます。

開発から保守、すべてを内製化

ネットショップのシステムを内製化できるので、専門部署を常駐させるケースが多いです。
自社ネットショップを常時調査することで、マーケティングや運営の細やかな部分まで 行き届いた管理ができるので、自社ブランドがあるような大手ネットショップでは、この方式を好む傾向にあります。

◇デメリット

コストがかなりかかる

すべてを自社で抱え込むことになるので、、開発も時間がかかりますし、 サーバーなどのインフラ設備費や、維持費や人件費も馬鹿になりません。

ドキュメント等の管理が大変

構築したネットショップのシステム資料の作成・管理や、システムのセキュリティにも注力しなければなりません。
システムの品質保持もかなりの労力となります。
そのため、専門部署を設けて常に運営体制を整えられる、大手企業でないとかなりリスクの高い方式となります。


オープンソース型

パッケージ型の中でも、無料のECシステム。
無料ということでパッケージ型とは別でご紹介させていただきます。
国内で代表的なものは「ec-cube」、海外だと「magento」が有名です。

◇メリット

無料! !

ネットショップ(EC)システムを無料で構築できます。
コストゼロで導入できることが最大の魅力です。
サーバーやドメイン などは自分で用意する必要があるので、完全に無料で構築できるわけではないですが、システムの無料化だけでも大きなコストカットになります。

だれでも利用でき拡張性も◯

オープンソースの特性ですが、インストールするだけで誰でも利用可能です。
有名どころのオープンソースだと、コミュニティの場やフォーラムなどが 用意されていることが多いので、情報のシェアや収集が容易です。
また、プラグインや追加機能などが揃っていて拡張性も◯

◇デメリット

専門知識が必須

無料である代償に、構築は自力で行う必要があるので、専門知識が必須です。
フォーラムがあるとはいえ、知識や技術力がなくては理解も難しいでしょう。

すべて自己責任

万が一情報流出などの問題が発生した場合、その損害の責任や補償は全て負うこととなります。
ネットショップではカード情報の取り扱いや個人情報の入力など不正アクセスされては困る情報が多いので、セキュリティ対策は万全に行い、脆弱性を発見した場合の体制もしっかりと整えておく必要があります。


細かく分けるともっと色々ありますが、だいたいはこの5つに分けられると思います。
取り扱う商材や予算などで検討してみてください。

以上、5つのネットショップ(ECサイト)構築方法のご紹介でした。

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